益々黒男の言っている意味が理解出来ないサーは口調の音階を上げた。 「犯人像がわかるのか?」 「アナタの勘はすれ違ってます。厳密に言うと送り主は“密告者”であって犯人とは違う。さっきの予想通り、切り裂きジャックになぞらえた看護婦……、犯人は女性じゃないかな」 サーが見せたメッセージと、サーが語ったスティッチの名。 それは奇才であり、スティッチ本人を知る黒男であるからこそ成せる推測であった。