クレアは持っていたビニール手袋をはめてすぐさま呼び鈴を鳴らし、ナイフを懐に隠した。
中から出てきたのは、日系人の中年の女。
ささやかな運はクレアに味方し、その女は不用心にもチェーンを装着せずにDoor(扉)を開けた。
「今晩は。今はお一人?」
唐突に直線的に、それでいてソフトに尋ねるクレアの質問に、女は躊躇しながらも返答する。
「い、いえ……主人もおりますが……何か?」
聞くやいなや、クレアは懐からナイフを取り出し、悲鳴はおろか一言の声を上げる隙も与えず、一裂きで喉もとの動脈を断ち切った。
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