人に価値観がある限り、そしてそれは個々それぞれである限り……
殺人すら時として正当化されるのである。
理由付けと表現、解釈の都合の良い違いはあれど……
それが万人の理解を得られるか否かはスティッチにはさしたる問題ではなかった。
利を得る為、欲を解消する為に人は様々な者を簡単に裏切り、様々な物を簡単に破壊するのだ。
歴史は欲の獲得と、その為の破壊で紡がれて来たのである。
「クレア、回りくどい事は辞めにするよ。いくら回り道をしても解消されない欲を背負って生きるのは……俺には無意味だ」
クレアはその言葉にゆっくり頷いた。


