必然的に物質の奥行きを理解し、生命の尊さを知識の中に身に付けた彼は、些細な“破壊行為”による快感すらも増幅させる事が出来るようになっていた。 快感の飛躍の為に、まずは対象を“愛した”のである。 これからの長い人生の快楽を、最大限に活かす為に数年の歳月を要した。 その甲斐あって、Sewer Rat(溝鼠)一匹の駆除(殺害)にすら、快感を“倍”増させる事が出来た。