黒男が発案した奇抜で突飛な国策案は、もはや外交の域を逸脱していた。
単なる国家規模の大ビジネスである。
しかし黒男の目的はビジネスにあらず、単に“理想郷”設立の為の起爆剤程度にしか考えてはいなかった。
ともあれ、CIA(中央情報局)と共に外交に携わるきっかけを巧みに使用し、果ては日本の政府の喉元にまで詰め寄る事に成功する。
法務大臣を手中に納めるのも差ほど苦労はなかった。
米国への国策立案とはまた違う形での、提案を勧めた。
完全に黒男を軸に、世界でも類を見ない試みが前進しだしたのである。
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