クレアは人生を謳歌しきれず悶々とした日々を送っていた。


ノーラの死を見届けた後退学届けを提出した彼女は、只己に去来した“陰”を持て余していた。

集団生活の中で受けてきた“疎外感”にはうんざりしていたクレアにとっては“退学”は後悔をさせるものではなかった。

しかし人を陥れ、手に入れた初めての“優越感”だけは胸と頭から離れる事なくくすぶる生活であった。