とある男女がいた。 男と女は恋に落ちた時、平等であるはずの恋愛はすでに“公平”さを欠いていた。 互いに愛し合うはずの恋愛において、愛は女の心に一つしかなかった。 男は狡猾で器用な人間である。 器用さ故に手に入れたい物を手中に納める才能を持っていた。 幼少の頃はおもちゃを…… 小学生では誉められる自分を…… 中学では偏差値を…… 高校ではレギュラーの座を…… 社会では程々の地位を…… そして女を……