物を壊す。 壊れた物を見る。 こう云った趣向を幼少期から“開花”させてしまった彼は、ありとあらゆる物を破壊して行く。 破壊とは言っても幼い彼の身の回りに存在する物等、所詮程度が知れており、また、本人の力量からもたかが知れていた。 しかし“欲”と云うものは留まる事を知らない。 もとより彼の頭のトラウマは、あの日見た“壊れた女性”なのである。