『あ、そろそろ切るわ。また手紙書くから待ってて』 「うん、待ってるよ」 『じゃあ、またね』 「うん。また!」 『バイバーイ』 「バイバイ」ツーツー… つながりが途切れたことを知らせる機械音は、冷たく耳に届いた。 本当は、今感じているモヤモヤした気持ち全部、茜に聞いて欲しいはずなのに言えない。 こんな自分がもどかしい。 閉まりきっていた目の前の窓を、勢い良く開け放した。 空に向かって、うわあぁぁ!って思いっきり叫びたい気分だ。 言葉にならない、この気持ち飛んでいけ。