それからも日々は足早に過ぎていった。 その中で私たちは精一杯忘れられない時を刻んだ。 みんなの進学先が決まった頃に、梅の花が香り始めた。 森りんと中田は、見事同じ高校に合格した。 飛び跳ねて喜ぶ森りんの姿は可愛すぎて、ビデオ撮影しておかなかったことを後悔しちゃった。 咲は美容師の専門学校へ、百合子と桜ちゃん、そして私もそれぞれ第一志望の都立高校へ入学が決定した。 雲ひとつない澄み切った青空の下、中学の卒業式を迎えた。