「あ、ここ私ん家。送ってくれてありがとう。……秀哉君?」


夢叶がお礼を言ってるのに反応しない俺を不思議に思ったのか、首を傾げた。


「俺が…。俺が見せたる」


「えっ…?」


「俺が夢叶に見せる。感動で涙が出る野球をな」


いたずらっぽく笑う。


最初は驚いていた夢叶だけど今はそんなこともなく、


「楽しみにしてる」


そう満面な笑みで言い、家に入ってった。


……バカ夢叶。


「今のその笑顔…」


反則だ、アホ。


顔を赤くしながら歩き出した。