ー時宮邸。雪奏の部屋ー

着替えて、日課になった修行をしてからお風呂に入り、晩ごはんを食べてから、部屋に戻ると

「ふぅ~」とため息が出た。

学園の生徒会員…きっとわたしの能力しか見てない。運動神経、頭脳。…それに家柄。

私の中身をちゃんと見てくれる人なんていないわ…

みんな、私をいじめた人と同じよ。…だから上部だけ取り繕えば良い。…傷つかないから。

きっと、ううん。絶対私を生徒会にスカウトしてくる。…その時も上部だけで充分。

当主の条件である、〔最高のパートナー〕なんて本当にいるのかな…?そう考えるとお父さんたちが羨ましい…。

憂鬱になりながら眠りについた。

夢の中で暖かい、優しい誰かが私を呼んでる…この声…今日会った会長…?

貴方が私の〔最高のパートナー〕なの…?

この人には心に曇りが無い…

とても、真っ直ぐで…草原を駆ける風みたい。

貴方の側に行ければ私は、幸せになれる…?

近付こうとしたときに、夢は覚めてしまった。