義父さんたちは、どうして良いのか分からず固まっていた。

「…分かりました。時凍、手を。」時水様はそう言った。

「はい。」俺は右手を出すと、時水様は俺の手を包むように握ると、時水様は力を使った。

「……ッ!!」精神が圧迫されるような感じから意識が歪みそうで、意識が飛びそうになる。必死に繋ぎ止め、それでもなお、情報が流れてくる。

「……終わりです。お疲れ様。」そう聞くと俺は膝を地面についてしまった。

「っ!!冬哉!!」鈴美の声がして、声の方に向くと、心配そうな鈴美がいた。本来、〔裏の〕時は仕事時の名前だけど、鈴美はその事が抜けてしまってるようだ。

「…大丈夫。」そう言って、足に力を入れて立ち上がると、膝をついていた鈴美は立ち、

「…最後に、これを。時凍、鈴美さんにつけなさい。…それは当主の嫁にしか着けることの許されない物です。…鈴美さん。心の準備は良いですか?」時水様は言うと、鈴美は深呼吸して

「…はい。時凍様と共に歩むと決めた時に出来ています。」と言った。

俺はその当主の嫁だけが付けられる物─家紋が入っているペンダント─を鈴美に付けると

「此れで、全ての引き続きを終了します。」一呼吸入れて、母さんは

「もう、大丈夫よ。…お疲れ様。」と言った。