「北条?」


「『コースト』のトップは北条サヤト。

あいつは……

一度狙ったものは、何が何でも手に入れる。

それが縄張りでも

女でも」



北条サヤト。


その名前を口にした時

ぎっ、とキョーヤの目が凄みを増した。


「考えすぎだよ、私が狙われてるなんて……」


「考えすぎかどうかは、俺が決める」


キョーヤは私の前に立ちはだかると


腕組みをして、宣言した。




「トップの俺の『身柄あずかり』


お前は今日から『レイブ』のVIPだ」




「それって、どういう・……」