「ホミ、帰るぞ」 「え?」 遼太郎はカバンの中に、書類とノートパソコンを仕舞い込んでしまう。 「帰るって、仕事は?」 「あとは、家でやる」 さっさと荷物をまとめはじめる遼太郎に、私は戸惑う事しかできない。 「お前、今日は俺の家に来い」 「えええっ」 「もうずいぶん、うちに寄ってないだろ? お袋と光太郎が会いたがってる。 今日はうちで夕食を食え」 そ、そりゃうちがマンションに引っ越してから、遼太郎の家には一回も行ってないけど。 そんな、突然…… 「ウチでじっくり、聞き出してやるから」