「失礼、しまーす……」


生徒会室のドアをそっと開けると。

そこにはすでに、遼太郎がいた。

やっぱり、パソコンに向かってる。

「おう、ホミ」

「遼太郎、ひとり?」

「そう、今日は俺だけ」

「部活はいいの?」

「ちょっと無理言って、抜けさせてもらった。会長が相変わらずフラフラしてるからな」

「ほんっと、大変だね……バスケ部と生徒会、掛け持ちなんて」

「ま、忙しいのは嫌いじゃないしな」

コーヒーを一口すすって、遼太郎はふっと、画面から顔を上げた。


「ホミ」