バックヤードの入り口部分で
眉間にシワ寄せて立ってる
「キョーヤ……」
「よ、早いな」
ジョシュアは軽く手を上げて挨拶するけど
キョーヤは思いっきり、私たちをにらみつけた。
「お前らこんなところで二人で、何してんだ?」
「何って、中を案内してたんだよ」
「俺の許可もなしにか?
……ホミ、こっち来い」
キョーヤはずかずかと私たちに近寄ると
私の手を取ってフロアに引き戻す。
「ちょ、痛い」
「なんであんな物陰で二人して話し込んでんだよ」
「話し込んでなんかない。レコード見てただけだよ!」
「お前は自分の立場をわかってんのか?
俺の『預かり』だろ?」
そ、そんな立場、知らないし!
