先生とともに目覚める朝は、いつも幸せ―――


土曜の朝は、いつもよりゆっくり寝ていられる。

先生も、なかなか目を覚まさない。


昨日の夜のことを思い出して、私は一人で赤くなる。

結局ずっと、笹森さん、って呼んでたっけ。

もう、天野先生は変態確定だ。



「起きるの?」


「わっ!」



一人で赤くなっていたら、背中から先生に声を掛けられて。

私は恥ずかしくなる。



「なに考えてたの。」


「な、なんでも、」


「何で真っ赤になってんの。」



笑いを含んだ声で、天野先生は言う。

そして、私の背中を指でつうっと撫でた。



「ひゃ!」


「ふふ。」



思わず声を出した私を、先生は面白そうに笑う。



「朝から教師を誘惑ですか?いけない生徒ですね。」


「それ、まだやってるんですか……。」


「いけませんか?」



首筋に唇を寄せられて、私はもう観念する。

先生の胸に、すべてを任せて―――



「素直じゃないですか。」



先生。

いいよ、先生が変態でも。

そんな、大人な先生も、私は大好きだから。


私にもっと、触れてほしい。

先生の手で、私を変えてほしい。

私はもう、先生のものだよ。

この体も、心も何もかも。


先生のものだから―――