「こないだ、鈴が抱きついてたヤツ…」


「あー、大倉くん?

いないんじゃないかな?

…一応聞いてみるけどー。




……直…気にしてるの?」


「だってアイツ、鈴のこと

狙ってんじゃん」



ベットの上で、雑誌を読みながら

ちょっと、ふてくされてる

直の隣に座った。



直の顔を覗き込むと、目が合ったのに

すぐに反らされた。




『直…気にしてるんだ…』




私は、直の読んでいる雑誌を

ゆっくり退かした。