「プリンセスというのは、国民から信頼され、認められなければなりません。…しかし、私は恐れられているばかり」 プリンセスと名乗る資格などないのです、と。 イル王子は言いました。 「そうでもありません。あなたを怖がらず、信頼している者が、ここにいるではないですか」 フローラはその言葉に初めて人前で涙を流しました。 16年間、独りぼっちだった自分に 初めての友達が出来たのです。