貴方に夢を。私に心を。


「………もう来たんだ…。」



「だって、いい避難場所でしょう?」



そう言うと幸平が小さく笑った。



「そのせいでココに入るの面倒だったんだよ?」



優し気に言う幸平に柚が首を傾げる。



まあ、さっきの空気だったら、今頃退学だものね。



「もう、放課後までココに居てもいい?出て行ったら、避難した意味が無いでしょう?」



「確かにね。まあ、仕方無いよ。」



そう言って肩をすくめる。