「ねぇ…それって暇つぶしになる?」 くっと口角を上げる。 その言葉に男も笑った。 「ハッ。それは、アンタ次第さ。」 ヒュッ。と風が吹いた。 また、私の目の前を黒がちらつく。 あぁ…。 長くて仕方ない。 「そういえば、アンタの名前は?」 この、 「私?私の名前は…」 くだらない人生は。 「有栖川 麗歌よ。」