貴方に夢を。私に心を。



こんなに可愛いのに気づかないなんて、もう才能としか言いようがないわね。



今は人気投票の真っ最中。



投票する相手探しのために柚と校内を歩き回っていた。



するとみるみる内に人が集まってきて私達の周りはごっちゃごちゃ。



私達が動けば大群も動く。



おかげで歩き回ることすら容易ではない。


「しょうがないわね…。」



ほんとはこの手を使いたくなかったけど…。



「柚。」



隣を見れば小首を傾げる柚。