貴方に夢を。私に心を。


呆然とその人の背中を見送る。



でも、数歩歩くとその人は不思議そうにこちらを振り返った。



「ねえ、行かないの?」



え?はっ?



「ど、何処に?」



すると驚いた様に固まった後、またクスクス笑い出した。



「何処って、学校に決まってるでしょう?」



それを聞き、恥ずかしくなる。



確かにそうだ。



もし、ここで「カフェに行こう」とか言われる方がおかしい。



「じゃあ、行きましょうか?」



女神様は、そう言って、歩き出した。