謝らないで。 私は大丈夫だよ。 茜は悪くないよ。 言いたいことはたくさんあるのに、口が動いてくれない。 茜の暖かい手が私の頭に触れる。 「安心して?柚はあたしが守るから。」 一定のリズムで撫でられると心が穏やかになるのを感じた。 茜の肩越しに窓が見える。 その枠から赤く染まった空が目に入った。 きっと、あの海も美しいオレンジに染まってるんだろうな……。 茜の体温を感じながら、心は冷たく凍っていた。