貴方に夢を。私に心を。


遠くでチャイムの音が聞こえる。



窓の外は、オレンジに染まっていた。



ああ、帰らなきゃ……。



その時、



「柚ー!」



茜の私を呼ぶ声。



「あか…ね……。」



声が震えて、思うように出てこない。



でも、バンッという音と共に茜が来てくれた。



「柚っ‼︎」



気付いてくれた……。



それだけでどうしようもないくらい嬉しかった。



「柚、これどうしたの⁉︎」



驚いたように声をあげる茜。