貴方に夢を。私に心を。


その言葉に自嘲気味に笑う。



優しくなんてないのに……。



「レイちゃんは海の色をどう思う?」



突然変わる会話。



きっと、この一言は柚にとって大事な言葉。



「海、か…………。」



じっくり海を見つめる。



キラキラと月の光を反射させる海は、



「綺麗、だと思うわ。」



悲しくなるくらい。



「そっか…。」



柚を見れば、柚も海を見つめていた。