貴方に夢を。私に心を。


「そんな事言わないで頂戴よ〜。折角、お前のだ〜い好きな暇つぶし持ってきてやったんだからよ〜。」



私は別に暇つぶしが大好きな訳では無い。



というか、大嫌い。



でも、暇つぶしを求めてしまう。



空白を塗り潰すみたいに。



「まぁアリスにプレゼントつぅ〜コト。」



洋平が白い本を取り出した。



それを手に取って眺める。



撫でてみればサラサラとした手触り。



白いユリが浮き出ているソレは。



「綺麗…」



自分にはない白。



少し息が詰まるのを感じた。