貴方に夢を。私に心を。


ピタッと足を止める。



上を見上げると『生徒会室』の文字。



いつも通りに"見える"のにいつもとは違うと"感じる"。



ここ最近無かった人の気配が漏れていた。



一つ溜息をはいて気配を極力消す。



ゆっくりと扉を開けた。



予想通りそこにいる6人。



何故か知らないけれど誰も一言も喋らずソファに座っていた。



でも、きっと私に用がある訳ではないんだろうな。



そう思ってそのまま後ろを通り過ぎようとすると突然、



「………待てよ。」



啓に腕を掴まれた。