貴方に夢を。私に心を。


「私、幸平のこと好きよ。」



嘘。



本当は"大好き"。



家族として。



血の繋がりだけのあいつと比べものにならないくらい。



それが私にとってあの人と同じくらい大切な貴方への想い。



だけど、これ以上残酷なことは言えないから。



せめて、伝えることを許して。



「幸平も洋平も、大切なの。」



…この命よりも、ね。



「俺もだよ。」



そう言って、頭を撫でてくれるから私も迷いなく"大切"って言えるんだよ。



貴方はそれを知ってる?