…でも、手前でグラッと体制が崩れ、前のめりに倒れる…っ! …いや、倒れそうになった。 そんなレイちゃんを理事長が優しく抱きとめていた。 私も急いでレイちゃんに近づき、顔を覗き込む。 その美しく整った顔は紅潮して苦しそうに荒く息をしていた。 そっと頬に触れてみると、触れた肌からは平温では考えられない熱さが伝わってくる。 「こんなになるまで頑張るなんて、優し過ぎるよね。」 理事長は呟いてさらりとレイちゃんの髪を撫でた。