そう言うと、相手は言い返せないのか悔しそうに黙っている。
「……あんたには負けないから。
それに、私を去年の私と思っていたら痛い目に合うわよ?
去年と同じように、私に楽に勝てるなんて思わないでちょうだい。」
「それは、私も同じです。
時間が過ぎるのは皆、一緒なんですからそれぞれが努力すればそれぞれが変わりますよ。
だからといって、私は相手を嘗めるようなことはしませんし今年も絶対勝ちますよ。」
負けず嫌いな私は、こういう時性格が変わると部長から言われたことがある。
目つきが別人でいつもの私じゃないらしい。
「年下のくせに生意気なのよ。
それに聞けばあなたはただの庶民なのよね?
西園寺様にはね、私達のような位の高い相手がお似合いなのよ。
まぁ、いいわ。あなたに西園寺様が相応しくないことを思い知らせてあげるわ。」
本当に、お嬢様だというのにムカつく人だ。
ここまで言われたらとことん潰さないと気が済まない。

