「魔吸石っていうのは、禁忌の魔法を使えるようになる石だにゃ。」
「禁忌の魔法?」
「自分の命と引き換えに、別の命を救う事ができる魔法だにゃ。ごく限られた人間だけが使えるんだにゃ。でも、その自然の摂理に反したその魔法の効果によって、百二十年前から使用が禁止されてるんだにゃ。」
「それって、ただの都市伝説でしょ?」
「違うにゃ!本当の事だにゃ!」
「で、それが使えるその魔吸石って、何の影響があるの?」
「もしそれを体に宿す人物が、禁忌の魔法を使ったら…。」
シーが固唾を飲む音が聞こえた。
「その人物の生命を、魔吸石が吸い取ってしまうんだにゃ!」