「結乃、お前頑張ったんだな。結構伸びてるぞ。」
ガコガコと音を立てて紙を吐きだす機械を見ながら、新先輩が言った。
「…どうなんですか?」
「さらっと言うと、竜崎は補欠だな。」
「…だよね。僕、キャプテンなのに魔法下手だしね…。」
「魔力回復になるインファントムがあれば、竜崎の回復は必要ないしな。」
容赦のない言い方だった。
「言いすぎじゃないですか?」
と私が言おうとすると、翔が一歩前に出た。
「…それはちょっと、言いすぎじゃないですか?」
「本当の事なんだぜ?遠まわしに言って誤解させるのは防いだ方がいいだろ?」
「いいよ、桜ヶ城。本当の事だから。」
「先輩の努力は、皆知ってますからね?」
「…。」
私は…どうしたらいいんだろう?私が辞めたら…うまくいくのかな…?