宇佐木くんは…泣いていた。
まるで、何かを恐れているかのように泣きじゃくっていた。
「宇佐木くん…?」
明るくて真面目な後輩くんのはずの宇佐木くんが、どうして…?
「結乃。」
先輩が言う。
「俺は用事があるから戻るけど、少し…宇佐木のそばにいてもらえないか…?」
「いいですけど…。」
さっき寝たおかげで、体力は回復していた。
「結乃、っていうのかにゃ?」
声のする方を見る。そこには、シーがいた。