「宇佐木!」
私が倒れてから、どうやら一時間ほど眠っていたらしい。もう練習は終わり、体育館の片付けに入っていた。
「宇佐木?アイツなら、ついさっきここを出ましたけど…アイツに何か用ですか、須木本先輩?」
「いや、アイツを探してるんだ。情報ありがとな。」
そう言うと、また先輩は走り出した。
「先輩、宇佐木くんがどうかしたんですか…?」
「話は後だ。探すぞ!」
私達は雷雨の中、街中をかけずり回って宇佐木くんを探した。だけど、探しても探しても、見つからない。
そして、一時間後。ようやく、宇佐木くんを見つけた。
「…どうして…?」