「そんな…。どうすれば…。」
翔の焦る声が、徐々に小さくなっていくような気がした。薄れゆく視界の中で、何故か影は六つあった。四人と、二匹の猫…。
「うっ…。」
自分がどこにいるのかすらも、分からなくなってきた。無理がたたったのか…。
「三浦先輩!」
宇佐木くんが必死で私の名前を呼ぶ。だが、私はその呼びかけに応える気力すら残っていない。
私は、意識を手放した…。