「じゃあな。」
「何かあったら、すぐに来てね。僕達、すぐ近くの部屋だから。」
「ふわぁ…お休み…。」
向かいの部屋のドアの奥へと消えていく、翔、爽汰先輩、新先輩の三人。
「じゃあ、私達も部屋に入ろっか。」
「はい。」
今時には珍しい、鍵式の扉を開けた。
「おお…もはや完全にゲームだにゃ…。」
木でできた部屋には、ベッドが二つと、戸棚がニ、三個。それだけだ。
「何か、新鮮ですね。」
「だね…。」
それなりにちゃんとした部屋だったが、問題が一つ。ここには…お風呂がない。