凰くんに招かれ、私は船の一番上に来ていた。…偶然私達の目的地に寄港する船があって、本当に良かった。
「気持ちいい…。」
独特の香りを乗せた潮風が私の髪をなびかせる。夕焼けが沈もうとしている海面はオレンジとも赤ともつかない美しい色に染まり、ムードある風景を作りだしていた。
「…キレイですね。」
「うん…。」
手を繋いで緊張しているせいか、うまく会話が続かない。
「…先輩。」
「ん?」
「俺…不安なんです。」
「気持ちいい…。」
独特の香りを乗せた潮風が私の髪をなびかせる。夕焼けが沈もうとしている海面はオレンジとも赤ともつかない美しい色に染まり、ムードある風景を作りだしていた。
「…キレイですね。」
「うん…。」
手を繋いで緊張しているせいか、うまく会話が続かない。
「…先輩。」
「ん?」
「俺…不安なんです。」



