「基本は、だけどな。でも安心しろ。ここには魔法の研究者が二人もいるんだ。」
「まぁ、実際には研究者は新だけだけどにゃ…。」
「幸いにも、俺は知ってるんだ。結乃が助かる方法を。」
「本当ですか!?教えてください!」
私は目の色を変えて先輩に聞いた。この時の私は、必死だったのだ。死にたくないから…。
「治癒の泉って知ってるか?」
「あ、それなら知ってます!確か、呪いとかを消せるって言われてる…。」
「実は、それで魔吸石も消せるんだ。」
「…やった…やったぁぁぁ!」
まだ治癒の泉に着いたわけでもないのに、まるでもう助かったかのように喜ぶ私の姿は、きっと周りには子供のように映っていただろう。