魔力が私の体に注がれるのを感じ、私はゆっくりと目を開けた。
「ここ…は…?」
「保健室。」
「あ…新先輩…。」
手の感覚が戻ると同時に、私は強く手を握られているのを感じた。
「ん…?」
凰くんが、私の手を強く握っていた。それだけじゃない。シーが、凰くんに魔法をかけていた。
「何…してるの…?」
「今宇佐木は、インファントム返しの真っ最中だ。」
「インファントム返し…?」
「お前からもらった魔力を、宇佐木がそのまま返しているんだ。シーの力を使ってな。」
「あの、状況が…。」