俺はそんな本が置いてある書店なんて知らねーし、断ったんだけどな…。
『宇佐木凰は、二宮中学の卒業生よ。』
『!』
『君、ガルビエル学園の生徒だよね?』
『何で…宇佐木の名前を…?』
『あの子について、重要な話があるの。ちょっと聞いてくれる?』
俺はその女の人について行った。
『宇佐木が…どうかしたんですか?』
『実はあの子…他人の心が見えるの。』
最初は、もちろん俺も信じられなかった。でも、その人の話を聞いているうちに、俺は信じた。
『とにかく、そういう事なの。私はあの子の担任だった事もあるし、嘘は言わないわ。』
『担任…?』
『これ。』
その人は、俺に名刺を見せた。