「えっ…!」
何故か、翔が知っていた。
「そ、そんなわけないじゃん。そんなの、本当にあると思ってるの?そんな魔法ないよね?悪い冗談はやめてよ、翔。」
「俺は本気だ。」
翔は真剣な表情を一切崩さずに言った。
「…お前と須木本先輩が宇佐木を探し回ってた時から、怪しいとは思ってたんだ。で、それからお前らは急に仲良くなりだして…。教育担当は俺なのによ。で、俺は宇佐木の中学時代の先生に会ったんだ。
『ちょっといい?』
『何ですか?』
『この辺りに、二宮中学についての本がある書店知らない?』