───────── ───── 「綺麗…」 隣に立つ由紀の口から 感嘆の声が溢れる。 現在の時刻、夕方6時過ぎ。 駅前に帰ってきた俺たちは、 すっかり夜の帳が下り、 ライトアップされたツリーを見ていた。 さっきまで居たショッピングモールのも デカかったし、飾ったから思い入れも あるけど…。 ここのも、とても綺麗だった。 今日は、クリスマス。神聖な日。 騒がしかった駅前も、 聖夜を意識し始めて、どこか幻想的な 雰囲気を醸し出している。