「……わたしも、がんばる。
 わたしは一代目社長の妻だもの。

 だから……紺、力を貸して」




歯を食いしばり、涙を堪える母さん。


まっすぐ俺の目を見る。


ここまで目を見られたのは……初めてだ。




「……もちろん。
 俺も母さんも、もう……一人じゃないんだ」




俺には、母さんがいる。


桜花の子達も、俺の味方になってくれていた。


それに……アズもついている。



もう、一人じゃない。


父さんの"誇り"は、必ず立て直す。




そして必ず……アズの元に。





   Fin.