「朝の運動は終わりだ」
雄大はいった。

賢は拳を押し出そうとした。
しかし、まるで壁を押しているように、賢の拳は全く動かなかった。

「てめえ、次は藤田、お前を潰してやる」
「それは楽しみだ」

松夫が二人を引き離した。

「藤田君、そろそろやめておきな」
「そうだな」
雄大は拳を下ろした。


「見世物は終わりだ! 校舎に入れ。雄大は地震がおきそうなくらい大きな声でどなった。


私も野次馬にまぎれて校舎に入った。