俺は一日中、ドキドキとした不安に襲われていた。
剛彦が何故、あんな心が抜けたような感じになっているのか?
どう考えても悪いことしか浮かばない。


剛彦、あの後、美枝さんと何があった?

何をしたんや?

何かあったら俺には言ってくるはず・・・


俺は仕事の後、剛彦を待つことにした。


今日の作業が終わり、あとは後片付けだけという時に、
剛彦の方から祐樹に話しかけて来た。


「祐樹、後でちょっと時間あるか?」


「ああ、うん」


「じゃあ、ちょっと付き合ってくれ」


「わかった」


相変わらずの表情の剛彦、俺は最悪のことを想定し、
剛彦の話を待つことにした。