敗血症…?




「 敗血症とは…!」




「 感染症による細菌が増え、血液の循環によって全身に広がり、二次的にいろいろな臓器に感染をおこす重い病気らしいの。 」




そんな…。

あの、いちかが…!!


「 でも、大丈夫ですよね?
治りますよね?」



そうすると、佐伯さんは泣き崩れた。




「 ところが、薬を出しても治らなくて…一向によくならなくて。
血圧が徐々に低下し続けていて、
先生がいうに敗血症性ショックになったみたいなの。 」




敗血症性ショック?



また、私の知らない言葉が出る。





「 夢、聞いてて。」




仁は敗血症性ショックについて調べたみたいだった。




「 敗血症が悪化すると、
皮膚は赤くなり、尿の量が少なくなる。
呼吸が非常に困難になる。皮膚が冷たくなり、斑点ができたり青くなったりする。臓器の組織が壊死(*注1)し、その結果壊疽(*注2)が起こるらしい。


治療を行った場合でも、敗血症の死亡リスクは約15%で、敗血症性ショックの死亡リスクは40%…だってよ。」




注1*壊死…細胞、組織が死ぬこと。
注2*壊疽…壊死した組織の表面が黒くなること。