私はその拳を両手で包み込んだ。


「 今、後悔してと、誰もじゅんのこと責めないよ。聞いてるから、私たち。ちゃんとうけとめるから…話して。」




「 おう 」




知ってる、そんな軽い問題じゃない。誰かが自分のせいで傷つくのは…自分を責めてしまう。
当たり前のことなんだ…

でも、じゅんに楽になってほしい。


その思い気持ちが、
少しでも軽くなれば…。




「 俺の本当の母さんは、女優だった。名前は鮎川樹里。日本ではあんまり知られてないみたいだけど、アメリカでは結構知られてたみたいだ。」





鮎川…?




「お前の母さん、お前と同じ名字…

わりぃ、頭混乱してきたぜ。 」


仁くんは、頭をかかえていた。