「 仁くん。 」


「 ん。なんだ? 」


風に向かって手を広げている彼
その背がとてもたくましい。

「 忘れてごめんね」



申し訳なくて仁くんに背を向けた



「 大丈夫だって!
思い出すだろ…多分…。」


「 多分 」の部分だけ、声が小さくなったのを、私は見過ごさなかった





「 そんな落ち込まんくても!!
な? 負けんなよ、病気なんかに。退院したらさ、俺とヨリ戻してくれるんだったよな。あ、覚えてないんだっけ?
それまでに、思い出してくれるといいんだけどさ」



優しいな…


仁くん優しすぎだよ…。




私、じゅんと付き合ってるんだけどね





彼のことを忘れる前の私もこんな気持ちだったのかな…?





負けんなよ




その言葉がずっと頭の中でループしてる





負けたくない、負けるもんか。






病気治して、ちゃんと彼のこと思い出さなきゃ!